次の動画でDARK BAYの構築作業をご覧ください。

video-thumb-dark-bay

DARK BAYステージのアイデアは、Netflixで人気のプログラム『ダーク』のクリエイター、Jantje FrieseとBaran bo Odarによるものでした。彼らはこのスペースを使って、自分たちの次の作品のビジョンを実現し、同時にヨーロッパで最大かつ最先端のミックス・リアリティ スタジオを作ろうと試みました。この非常に高度な目標を達成するために、彼らの制作会社であるDARK WAYS GmbHはStudio Babelsberg AGとパートナーシップを組み、2020年にDARK BAY GmbHを設立しました。ブランデンブルク州の経済労働エネルギー省 (Ministry of Economic Affairs, Labor and Energy) の資金援助を受けた彼らはスタジオを構築し、現在は運営を担当しています。Netflixより現地のコンテンツ制作のための長期利用予約を受けたことで、投資が可能となりました。またNetflixとは別に、インフラストラクチャに関しては今のところ空きがあるため、どのフィルムメーカーもボリューム予約が可能です。

ARRIは、レンタルやポストプロダクション業務を通してNetflixシリーズ『ダーク』の製作に密接に関わり、そのクリエイターにとっては長年のパートナーでした。スタジオ計画の初期段階において、ARRIはDARK BAYに加わり、すべての事業部門で当社の持つ幅広い能力によりサポートを提供しました。ALEXA LFのようなARRI製カメラは、『マンダロリアン』以降、バーチャルプロダクションには欠かせないものとなっています。ARRIのカラーマネージメント、画像科学、光学、照明技術および現代的なワークフローへの統合における経験は何十年にもわたります。ARRIソリューショングループは何年もの間、世界中で最高品質の映画、テレビ、放送スタジオのデザイン、企画、実行を手がけてきました。また新たな制作ワークフローをサポートするための経験と人材、そしてハードウェアとソフトウェアを有しており、必要なスタジオ機材をすべて迅速に供給することができます。

20211005-arri-referenzstory-dark-bay-02

DARK BAYとARRI (左から右へ):Jantje Friese、Baran bo Odar、Philipp Klausing (すべてDARK BAYスタッフ)、Nik Summerer (『1899』のDP)、Christina Caspers-Römer (DARK BAY)、Dr. Michael Neuhaeuser、Dr. Johannes Steurer、Stefan Soellner、Stephan Schenk、Elfi Kerscher、David Bermbach (すべてARRIスタッフ) 撮影:© Alex Forge/Netflix

DARK BAYSの重要なプロジェクトのために、ARRIカメラシステム部門のエキスパートがARRI Mini LFセットとUMC-4を提供しました。また彼らはメタデータを扱うためにUnreal© Engineプラグインのプログラミングのサポートを行い、カラー補正、モアレテスト、シミュレーションにおける専門知識も提供しました。ARRIレンタル部門は照明機器、グリップ、カメラ機器、そしてDARK BAYが初めて主導となって製作を行ったNetflixの『1899』に使用されたカスタムデザインのALFAレンズを提供しました。これは個別の映像の要求に合わせただけではなく、LEDスタジオでの撮影のためにも最適化されたものです。最初にARRIライティング部門は70台を超えるSkyPanels S60-Csを提供しました。一方、直接照明として強力で、なおかつ他のミックス・リアリティのセット環境でも使用できるという多用途性を備えたOrbiterランプヘッドを50台以上追加して組み合わせました。

20211005-arri-referenzstory-dark-bay-03

70台以上のARRI SkyPanels (写真) と50を超えるARRI OrbiterランプヘッドがDARK BAYに設置された。撮影:© Alex Forge/Netflix

ARRIソリューショングループはすべてのサブセクションの統合を図り、現場におけるパートナー調整を行い、DARK BAYの機材一式のいわばゼネコンの役割を果たしました。また、ベルリンで使用されている技術と同じものを使用したミュンヘンのリファレンススタジオにもすべての部門が関わっており、ツールの開発や技術の評価、統合のテストの実施には精通しています。