ARRI SkyPanels、中国で開催されたJiangsu TV（江蘇電視台）2022 New Year’s Eve Gala（2022年大晦日祭典）での照明に採用

中国では新年を迎えるイベントとして、国内最大級の地方テレビ局が大晦日の祭典番組の視聴率を競っています。これらは、人気の芸能人やアーティストを迎えた中国全土の膨大な数の視聴者を魅了するバラエティ番組です。今年は、この大晦日の祭典に6チャンネルが参戦しました。この大晦日の視聴率争いでは、Jiangsu TVが視聴率1位に輝きました。

Jiangsu TVの2022 New Year’s Eve Galaは中国マカオのコタイストリップに位置するコタイ・アリーナで開催されました。同番組は今年5回目となる世界配信を行いました。Jiangsu TVは美しいステージデザインと革新的なテクノロジーをうまく利用していることで長年定評があります。今年の開催では、ハイエンドなテクノロジーは不可欠な要素でした。ARRI製Stabilized Remote Head（スタビライズド・リモート・ヘッド）4セットやSHR-3など、多様なシーンをとらえることのできる最先端のカメラと照明機器が採用されました。照明スタッフはこの大規模なプロジェクトのためにフィルム照明を限界まで推し進めたいと考え、ARRI SkyPanel S360-C プロフェッショナル・フラットパネル照明80基を採用しました。

チーフ・プロデューサーのWang Xi、チーフ・ディレクターのJiang FangmingおよびTang Yan、Li Qingwen監督、照明ディレクターのDong Jiangを含む今年の制作チームは、以前のNew Year’s Eve Galaでもともに作業を行ってきました。彼らは中国の番組業界で「ゴールデンチーム」と呼ばれています。

さまざまな番組でフィルム照明が採用されているのは、HD/4Kの番組制作の照明の質を確保するためだけではなく、現代のインテリジェントLED照明機能のすべてを使用することができるからです。さまざまな照明効果を使用することで、番組の空間を印象付け、イベントの芸術的要素を強調することができます。照明ディレクターのDongは以前の番組で、フィルム照明とステージ照明を合わせて番組のセットにカラフルなステージ効果を作り出すなど、同様の試みを何度も行ってきました。このようなクリエイティブな利用方法は中国だけではなく、世界中の大規模なコンサートや歌番組、スポーツイベントなどでも多く見ることができます。近年では、アメリカのカントリー・ポップグループ、Dan + Shayが61回目のグラミー賞で使用したり、2019年、マカオスタジアムで開催された東アジアバスケットボールスーパーリーグで使用した例などがあります。

2022 New Year Concertのチーフ・プロデューサーであり、Jiangsu TVのヴァイス・ディレクター兼プログラムセンターのディレクターであるWang Xiはこう語ります。「今年、私たちは『幸せを照らすために奮闘しよう（use struggle to light up happiness）』というテーマを続けてきました。同時に、ストーリーテリングに登場させる歴史的人物と一般の人々の数を大きく増やしました。初めに、8つのトリビュートチャプターをデザインしました。それぞれのチャプターにはさまざまな業界を代表する人物を選び、時間の経過とともにその業界が奮闘した歴史を織り込みました。番組にはチャプターデザイン、コンテンツデザイン、プレゼンテーションデザインのすべてにおいて芸術的センスに注力し、さまざまな分野で『奮闘した最も美しい人々』への賞賛を行いました。」

New Year’s Eve Galaの照明デザインは、アリーナの中央に吊るされた大きな半球の「惑星（planet)と呼ばれる」ビジュアル・センターピースを囲むものでした。照明ディレクター、Dong Jiangが率いる照明チームはこの半球型のキャノピーをメインステージの上部に設置し、星の海を模した光る天体を作りました。キャノピーの軸にはストロボライトが組み込まれた照明ポールが取り付けられており、設置機器をプログラミングすることで天井に明るい光が溢れ、輝くダイヤモンドのような光のディスプレイを作り出しました。さらに、デジタル操作で直線の照明を作り出すトラスが32本、キャノピーの周囲に設置されており、ステージの周りには8本のリフティング照明ポールを設置し、さまざまな組み合わせと変化で多様な演出を実現しました。